ひょうごのはなし

大阪生まれ大阪育ちの私が、仕事を通じてすっかりはまったひょうご五国の魅力を食を中心に伝えていくブログです。

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【こすくらんひねり玉】姫路”播州かりんとう”の老舗の「究極のこだわり」を込めたかりんとう【常盤堂製菓】

 

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 「兵庫県の魅力を発信していくぜ!」とか言いながらいつのまにやらグルメブログになりつつあるので、「商品」を通じて兵庫県の食の魅力も伝えていこうと原点回帰です。

 

 こちらは少し前に頂戴した姫路の常盤堂製菓さんの「こすくらん」というかりんとう。

 

 こちらは小麦粉に塩水を加えてよく捏ねて油で揚げ、煮詰めた糖液を絡めるという独特の製法。この手法が姫路に古くから伝わる「堅こね製法」とほぼ同じであったため「姫路揚菓子こすくらん」として再現したという商品です。

 

www.tokiwa-do.co.jp

 

 「神戸」というと洋菓子のイメージが強いですが、姫路はじめ播州地方は「和菓子」のイメージが強いです。1つの県の中でこの異なった文化が混ざっているのが兵庫県の面白さだなーと思うのです(元々5つの国が合わさっているのでそりゃあ文化もまちまちってなもんですね)

 

 

【播州かりんとう】

 

 そもそも「播州かりんとう」ってなんなのかしら。

 姫路にはお饅頭を中心とした生和菓子のイメージは強いですが、あまりかりんとうのイメージってないですよね。私も大阪の人間のため、こちらで働きだしたころ周囲の地元の人間に「え??常盤堂しらんの??めちゃくちゃ有名やん」とよく言われ「知らんがな!」と思ってたら、サンテレビでCMが流れていて「おぉ。兵庫県の人には昔ながらの味なんだなぁ」などと思った記憶が。

 

 播州かりんとうを知るべく、ホームページを拝見いたします。

 江戸時代後期、姫路城の歴代城主であった酒井氏は教養人で、茶の湯を好んだことから、姫路では城下の文化も大いに発展しました。酒井忠以の代で藩の財政が傾き、財政再建に着手したのが家老の河合寸翁でした。寸翁は藩政改革とともに各地の物産を姫路城下に集め、物流を盛んにしました。また、寸翁自身も茶をたしなんだことから、産業を盛り立てるため和菓子作りを推奨。江戸や京都、長崎まで職人を派遣し、製造技術を習得させました。
 和菓子は、茶の湯の広がりとともに播州地方一帯に広がり、城下に集まった小麦粉、菜種油、砂糖などの良質な原材料をもとに作られた、かりんとうに代表される油菓子は“播州駄菓子として全国にその名を馳せました。

 ふむふむ「播州駄菓子」という油菓子のジャンルがあったそうです。

 そして姫路に「和菓子」が根付いているのも、江戸時代の家老の改革だったとのこと。江戸、京都、長崎へ職人を派遣して製造技術を習得させて、物流を豊かにして・・・と江戸時代後期からの文化なんですね。なんとなくもっと古い歴史がありそうな気がしていたのでびっくりです。   

 

 関東のかりんとうは、奈良時代に遣唐使が持ち帰った“唐菓子が起源とされるのに対し、関西のかりんとうは、安土桃山時代に箔南蛮菓子として長崎に伝えられたものが、西日本の庶民に広がったとされています(諸説あります)。
 姫路を中心に代々作られてきた播州かりんとうの起源は、江戸時代、姫路藩の家老であった河合寸翁の命を受け、当時の長崎に派遣された菓子職人がオランダ商館で製法を学んだものが広まりました。食べごたえのある食感を出すため、うどんのようにしっかりとこねた硬めの生地を縄状にねじったり板状に延ばしてじっくりと油で揚げて作るのが特徴で、蜜は揚げ上がりの生地にさっとかける程度なので甘さも控えめ。保存食や土産物として親しまれ、姫路紀要によると、大正から昭和初期にかけて、姫路船場別院本徳寺の門前には30数軒もの菓子工場が軒を並べ、周辺には何とも言えない甘い匂いがしていたとされています。

 姫路のかりんとうは「オランダ商館で製法を学んだもの」が広まったとのこと。

食べ応えのある食感、甘さ控えめなどが特徴とのこと。

 

 ちなみに常盤堂製菓さんは昭和11年に米菓で創業、昭和19年からかりんとうを含む油菓子をはじめたということで創業70年強。

 十分に長い歴史ですが、あらためて京都の和菓子店は創業300年!とかぼろぼろあるのですごいなーと感じた次第。

 また姫路に伝わる「堅こね製法」を模したのでなく、偶然似ていたので・・・というあたりがなんともファジーです。

 それと江戸時代に軒を連ねていたという30軒ほどの菓子工場は今でも続いてるのかな。そちらも気になるところ。

 

【こすくらん ひねり玉】 

 

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 そんな常盤堂製菓さんの中でも「こすくらん」は味、素材、産地それぞれに究極のこだわりを込めたかりんとう、とのこと。地元の良い素材を使いたいという想いから、西播磨をはじめとする兵庫県産の小麦、地元姫路の砂糖などで作られているそうな。

 

 その他一部のかりんとうには自社栽培のサトウキビから作られる黒糖を使用されていたり。素材にすごくこだわられてるメーカーさんの自慢の一品。楽しみです! 

 

【パッケージ】

 

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 姫路の「和」を感じるパッケージ。

 

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 ホームページの説明見てから眺めると確かに「南蛮渡来」って書かれてるやん!と気付きました。

 

【パッケージ開封】

 

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 小分けされた袋が4つ入っておりました。

 

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 「かりんとう」ときくと長細いものを想像していましたが一口サイズのものですねー。美味しそうやん・・・

 

【お皿に盛っていただきます!】

 

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 丁寧なお仕事をされているのがなんとなく伝わるたたずまい!!

 

 「食べ応えのある食感」が播州油菓子の特徴ということでしたが、たしかにその通り!普段口にしているサクサク感のあるかりんとうとは異なり、ガリッ!と食べる感じ。ひとつひとつゆっくり食べれるのが、もともと姫路で和菓子を広まるきっかけにもなた「茶」と合うような気がします。

 

 歴史をふまえて食べることでまた一味違う楽しみができる素敵なお菓子でした。

 ちなみにこちらの商品、公式のオンラインショップはじめとしてネットでは取扱いがないようです。

 

 こだわりの商品であることから、手間、職人の技術などなどから大量生産は難しいようです。

 なので、店舗などでみかける機会があれば「ラッキー!!」とぜひ手に取ってみてくださいませ!

 

 

 取材依頼、撮影依頼、ご意見等、下記よりお問い合わせお待ちしております。

 

www.hyogonohanashi.com

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