【樽屋五兵衛】兵庫津でいかなごのくぎ煮といえば!【事業者紹介<樽屋五兵衛>】
兵庫県では季節を告げる風物詩である「いかなごくぎ煮」。
前回ブログで書かせてもらったイオンモール神戸南店のすぐ北側に「樽屋五兵衛」っていういかなごくぎ煮といえば!のメーカーさんの店舗があるっていうので立ち寄ってみました。
今年4月に放送された「満天☆青空レストラン」でもご飯のおとも部門で、こちらのいかなごくぎ煮が1位を取られたそうな!
現在注目度バツグンのメーカーさんの本店にふらりーと。
相変わらず本編に入るまでに長々とくぎ煮の話からはじめてみます。
って書きだしたらいつも以上に本編にたどり着く気配を感じることができなかったので別記事にまとめてみました。
いかなごくぎ煮?なにそれ?て方はぜひご参考に。
いかんごくぎ煮なじみがある方は基本的なことですでにご存じのことばかりかも
、です。ご了承くださいませ!
ということで。
兵庫の人間に根付く食文化、いかなごくぎ煮。
こんだけ美味しいんだから、お出かけの際には手土産にしたいものです。
洋菓子の手土産?もう飽きたよ、という方にぜひおすすめです。
そうなるとやはり大量に仕入れることで年間を通じて商品提供を続けてくださっている、でもって駅でも空港でも百貨店でも手軽に手に取ることができる販路の広さ、そんなメーカーさんのものが重要となってくる。
となると個人的にぱっと思いつくのは下記3社。
・伍魚福 (ごぎょふく)
・樽屋五兵衛 (たるやごへい)
・大黒屋 (だいこくや)
機会があれば是非神戸でくぎ煮に出会ったらくるっとひっくり返してあげてみてください。かなりの高確率でこの3社のお名前が出てくると思います。
実はそんな3社の立地が面白い。
伍魚福→兵庫県神戸市長田区海運町
樽屋五兵衛→兵庫県神戸市兵庫区本町
大黒屋→兵庫県神戸市兵庫区芦原通
ちかっ!!
地下鉄海岸線、中央市場前駅から北西に樽屋五兵衛、南西に大黒屋。
伍魚福は地下鉄でいうと2駅西側にいった海沿いのまち、というところですが車なら5分程度?
港、市場を中心に栄えてきた雰囲気がびしびしと伝わってきます。
今回は前回のブログで書かせてもらったイオン神戸南店のすぐ北側にある、ということで「樽屋五兵衛」さんに立ち寄ってみました。
【樽屋五兵衛さん】
こんな外観。
隣に倉庫?事務所が併設されていました。
もちろんここまで足を運ばなくても大丸さんなんかにいっぱい売ってます。
店頭。
満天青空レストランでいかなごがご飯のおとも1位に。
これは期待度が高まります。
ホームページで商品取り扱い先を見ると、大丸百貨店5店舗と、姫路の山陽百貨店に入られてますね。
時期によっては神戸空港や新神戸駅でもみかけたことがあります。
【樽屋五兵衛って・・・??】
会社概要を見てみると「協和商事株式会社」さんなんですよね。
どうして「樽屋五兵衛」っていうブランド名でやってるのかな??
ホームページの記述をそのまま引用するかたちで勉強させて頂きます。
兵庫津と樽屋五兵衛
1300年前の奈良時代に始まった港機能は平安時代の平清盛によって国内外の交易港として基礎ができ、"兵庫津"は江戸時代には宿場町として栄え、北前船の交易地として諸国の産品と情報が溢れ人口も二万人に及ぶ現在の神戸の前身の地域でありました。樽屋五兵衛は江戸時代文政年間(西暦1818年)以前より、此処"兵庫津"において姫路藩御用達として伝承されているだけでも漢方医・両替商・造船・マッチ等商いを営み、岡方会館近郊寺院等の要所を代々重ねてきました。万延元年(西暦1860年)の米不作時には、地域への施米を施す為の世話人を務めたり、北前船の松前藩や近郊神社仏閣への寄進など、永きに渡り老舗商家として"兵庫津"の繁栄と共にあり続けてきた兵庫商人でありました。
兵庫商人のDNA
800年前に此処兵庫津(当時は大輪田泊)で平清盛が中国(当時の宗)と最初の海外との交易が日本の貿易の始まりです。実は平清盛こそ日本最初の商人でもあったのです。港を基点に西国街道が交わり、多くの神社・仏閣があり、宿場町・門前町として商業が栄え、江戸時代から文明開化の明治時代にかけては常に狭い面積の中に2万人近くが居住していた交易地でありました。正に神戸の前身と言われる所以であります。幕末期に長州・薩摩が姫路城を取り囲み、戦闘が起こるのを防ぐため15万両もの大金を姫路藩の依頼により薩長に差出したのは北風荘右衛門始め兵庫商人です。世界遺産の姫路城を守ったのは 他ならぬ兵庫商人でありました。更に航路を開拓した高田屋嘉兵衛始め、常に進取の精神があり、新しい事に取り組む気概溢れる商人を数多く輩出致しております。
戦前にいったん暖簾を下ろした樽屋五兵衛は、
諸国の海産物の集約地の利点を生かし昭和16年に海産物問屋を立ち上げ、
"兵庫津"に置いて樽屋五兵衛の暖簾を平成20年に再び掲げました。
なるほどー。一旦戦前に事業を終わられてるんですね。
で、海産物問屋として立ち上げられたのが昭和16年。
企業の歴史、てきなものは記載されておりませんがおそらくここで現在の会社名になったんでしょう。
そして平成20年にふたたび樽屋五兵衛の暖簾を掲げた、ということですが、会社名は以前のまま。
これはどういうことなんでしょう??
ということで続きを読んでみます。
樽屋五兵衛宣言
樽屋五兵衛は地域社会に貢献し、社会に必要な存在であり続けるモノづくり・ヒトづくりを目指す事を宣言致します。
宣言に至った経緯
今から21年前(1995年)、阪神淡路大震災が神戸地域を襲いました。弊社も店舗、倉庫共に大打撃を受けましたが、その時に全国の取引先、お客様から多大なご支援を賜り、また社員一丸となり、地域の方々と共に力を合わせ最大の危機を乗り切ることができました。それから10年が経った2005年、当時十分な御礼も申し上げておりませんでしたので、在り続けている事に感謝し 御礼と決意を込めて樽五10年宣言を発しました。そして翌年以降もこれを継続し、樽五宣言(樽屋五兵衛宣言)を弊社の根幹といたしました。
※ 兵庫津は奈良時代より1300年の歴史ある地で、神戸のみならず日本の歴史的遺産の宝庫です。
しかし、良地であるがゆえに源平の戦いをはじめ幾度も戦禍に天災に見まわれ壊滅的になりましたが、その度によみがえって来た地です。江戸・明治の樽屋五兵衛は兵庫津の駅年寄始め地域の世話人として活動をしてまいりました。歴史の宝庫 兵庫津の魅力を地域社会で語り伝承し行動してゆくのは、樽屋五兵衛の宿命で在るようです。樽屋五兵衛宣言には1300年の歴史から未来へ発信してゆく魂が込められております。
なるほどー。
「樽屋五兵衛」というのは、企業名でもなく、商品ブランドでもなく「企業精神」のようなものが込められているわけですね。
兵庫商人の復活を目指して…
本業である海産物問屋の傍らではじめた店舗。いつの間にか近所の人が集まる場所となり、兵庫津の古きよき時代の話に花が咲きました。現代の兵庫津は、いわゆる問屋街・・・にぎわいの絶えない神戸から、観光客が立ち寄る事もありませんでした。
「歴史的遺産を活かしてまちの活力を高めたい!」
兵庫商人の魂 ここに在り ― 名だたる豪商を輩出したこの街をもう一度復活させようと、2010年に「よみがえる兵庫津連絡協議会」を設立。「岡方倶楽部」を活動拠点とし、「歴史」「地域」「兵庫商人」を軸に、"兵庫津"と呼ばれた兵庫港周辺のまちづくりに積極的に取り組んでおります。
※岡方倶楽部とは、兵庫商人が自ら地域の社交場として西国街道沿いの当地に昭和2年に建造したモダンな石づくりの建造物で、昭和20年の神戸大空襲にも奇跡的に免れ、阪神・淡路大震災でも残存した奇跡の建物と言われております。
なるほどなるほど。
確かにこの会社さん、餅つき大会開催されてたりする情報も見かけますし、兵庫津を盛り上げようと色々とイベント開催もされておられます。
地元愛が強い会社さんなんですね。
神戸にはこういう会社さんが多くて、誇らしくなります。私はなんにもしてないのに。
樽屋五兵衛のこだわり
食のあるべき姿
昨今 日本の加工品は合成着色料 合成保存料等の添加物が多く使用されております。元来、食は医食同源にあるように体に良いものでありましたが、決してそうでないようになってきております。古来日本人は恵まれた自然からの海 山野の産品の天然の旨みを生かした産品を食してまいりました。それゆえ、自然と共生してきた日本のDNAを復活するためにも、余計な添加物を使用せず創りあげる必要があるのです。
素材・技・味の『壱の一』樽屋五兵衛製品は「日本の味伝承」を理念に、合成保存料・合成着色料は使用しておりません。また、日本各地の旬に合わせて吟味・厳選した"素材"を伝承された"技"を以て、素朴で昔ながらの"味"を醸し出しております。問屋にとって最も大切なものは何でしょうか。それは深い知識と長年の経験、すなわち『目利き』が生命線です。厳選された壱番の"素材"を創業75年海産物問屋の目利きで選び、手間暇惜しまぬ昔ながらの伝承された"技法"で、五臓六腑に染み渡る「天然の旨味」で舌鼓を打っていただく、常に一番を求める理念 ~ 素材・技・味の『壱の一』~ は、樽屋五兵衛が掲げる暖簾のこだわりであります。
この会社さん、こういった「安全にこだわった」食品だけでなく、小さいいかなごをくぎ煮にする文化があるなか、あえて大人まで育ったいかなごをくぎ煮にした「大人の釘炊き」、洋風の食事に合うように、と作られた「燻製いかなごくぎ煮」など面白い商品も色々と出されています。
ご興味がある方は是非ホームページを覗いてみてくださいね。
ということで、なんとなくどんな会社さんかわかったところで店内へ入ってみます。
【店内へ】
中に入ってみます。
店内にも暖簾が。
商品がこんな感じでディスプレイされています。
こじんまりしたスペースで、百貨店のような店がまえ、接客を期待してこられるとちょっと「あれ??」と思われることになるかもです。
いかなごの不漁のせいか、もともとなのか不明ですが昆布、しらす、帆立、神戸牛(!)などを使った商品も多くラインナップされていました。
試食もありました!
小さい袋に。おそらくご購入された方が座りながら、味見をしながら待つ、といった感じでしょうか。
私は勇気が出ずに、試食できずでした。
樽屋五兵衛さん、本店に立ち寄ってみたのでアップしてみました。
百貨店の店舗しか知らない方に少しでも雰囲気が伝われば。
イオン神戸南に行ったついででもすぐに立ち寄れますよー。
取材依頼、撮影依頼、ご意見等、下記よりお問い合わせお待ちしております。