【こたろう】なるべく年内に最高の鯛焼きと癖の強いお店を味わいに奈良へ来るべきですぞ!!【飲食店<奈良・ならまち>】
奈良に美味しい鯛焼きがあるのだと知人から教えてもらい、なんとなく気になっていたお店。
教えてもらったその日にさっそく案内してもらおうとしたのですが、その日はイベント出店のためお店は休業とのことで「いつかは」と思っていたリベンジの機会がやってきました!うれしー!!
噂に違わぬ「魅力あふれまくり」のどこもかしこも個性が溢れかえった鯛焼き屋さんでして2時間くらい滞在してしまった。
「ならまちぶらりとする前にちょっと立ち寄りますか」が、あまりの心地よさに長居しすぎて、すっかり日も落ちてしまい奈良町に辿り着けずそのまま家路を辿ることになった充実タイム。
みなさんにも奈良に来られる際は是非チェックしていただきたいお店です。
ぜひご覧くださいませ!!
【立地】
奈良町からちょいと離れたところ。
近鉄奈良駅からならやすらぎの道に出てそのまままーっすぐ南へ。
JRからでもおなじくもちいどの通り側へ歩いてからやすらぎの道を南へ。
やすらぎの道からは1本東へ入った細い道沿い。
「ならまち観光の合間に」とするには少し距離があるので、最初か最後にスケジュール組むのが良いですよ。
最後にスケジュール組むならそのまま。個人的に雰囲気が大好きな「竹の宿」というおでんが美味しいお店があるのでそちらになだれ込むのもおススメです。
お店の場所は「小太郎町」って地名。
それで店名「こたろう」なんか!店主のお名前が「こたろう」なのかと思ってました(こたろう感がある方なのでした)。
【外観】
「ならまちに行く前にちょいと小腹を満たすか」。
偶然すぐ近くの通りを歩いてたもんで知人が前回訪問できなかったことを記憶してくれておりお誘いしてくれました。
よっしゃ!リベンジ訪問や!!
そして奈良町に向かって歩いている道をちょこっと曲がる。
「あ、今日は開いてるわ、ほら、ここやで」と知人。
・・・
違う。
思ってたんと全然違う・・・!!!
鯛焼きって対面で鉄板で焼いてて、なんなら作り置きが既にいっぱいあって・・・ってそんなのをイメージしてました。
なにこれ。
一見よくありがちな古民家改装風、なんですがなんとも魅力的。
この風景に「AERO PRESS」の英語が混ざっているのがアクセントになっているのかしら。急に素人が容易に出来ない組み合わせをするファッションセンス抜群のひとのようなお洒落度が漂います。
そして白のでっかい幕に書かれた「一丁焼き」。
「一丁焼き」の意味はようわかりませんが、こういう「白い布にでかい文字」、がなんとも金沢の街並みを思い出させてくれまして、奈良にいながらに古い街並みの情緒が結びつく感覚。
ほんまにここなん、、、とそわそわしましたが確かに入口に「鯛焼き中」と書かれております。うむ、間違いなくここがお店のようです。
手描きの暖簾の味が強い。
既に入店前にして、テンション上がって脈拍早めになってました、ほんと。
いざ!
そろばん持ったたぬきさんがお迎えしてくれます。
【店内】
店内全体の画像は撮影し忘れてました。
昔の玄関がひろーいおうちの土間のようなところにソファと画像のガラステーブルが置かれています。
せっかくソファがあるので、そちらに腰かけて鯛焼きを注文。
そう!「一丁焼き」っていうのは、よく町中でみるような「一気にたくさん作る」スタイルではなく、「ひとつずつ作る」という贅沢スタイル。
焼くのに多少時間がかかるためソファで待たせてもらえるようになっています。
この日はノーマルの「鯛」の型で焼いてもらいましたが、いろんな形の金型があるのでお願いしたらこれで焼いてくれるかも!?イージーオーダー鯛焼き。女子高生とカップル、海外の方がめっちゃ喜びそう。手土産なら全型制覇してみたくなるひと続出、たぶん。店長ぜひ。
ちなみに一番左のやつはバナナらしいです、魚以外もあるんかいな。
じろじろ見てたら持たせてもらいましたが、さすがの金型、結構重かった。
あずき(小豆)、白(白いんげん豆)、うぐいす餡(青えんどう豆)の3種類があります。おいおいー!こんなんコンプリートするっきゃないっしょ!と思いましたが残念ながら訪問した日はまだ秋の入口ということもあり、「あずき」のみの販売でした。他は足が早いということで安心安全面で夏場の提供はされておられないようです。無念。
先ほどの書いたように注文するとひとつずつ焼いてくれます。
とっても贅沢なんですが、時間のないかたはきびしいと思うのでゆったりと時間があるときに訪問するのがオススメ。そしてお店のかたのお話がめちゃくちゃ面白くてお店のこととかいろいろお話してくださって「スマホでも見て時間つぶすか、、、」なんて心配はまったく不要。加えて、お店に来られる常連さんたちが個性が強い人ばっかりでみなさん気軽にお話をしてくださるので、それも楽しむ時間があったほうがほんとオススメ。2時間くらい滞在した僕が保証しておきます!
鯛焼きを焼いてもらってるあいだに店内を物色してみます。
【店内のディスプレイなどを眺める】
ソファの前にも「エアロプレス!アイスコーヒー」の文字が踊ります。
「鯛焼きに合う珈琲、飲んでみないか?」のお誘いに即陥落。追加注文です。
ちなみに右手に「こたろう手作りアクセサリー」と書かれたチラシも貼られていますが鯛焼きをモチーフにしたピアスなどを販売されていました。あるときーないときー、がありそうな雰囲気でしたのでどうしてもグッズをGETしたい鯛焼きラバーは事前にチェックしておいたほうがよさげです。
店内に入ってまずびびらされたのがこちらのポスターパネル。
左の、女性が座っている風景、さっき見た記憶がないでしょうか。
そう!このお店の前です。
そしてこのポスターどこのやつかな、、、と見ると「JR東海」!!!!
すごすぎる。「奈良らしい風景代表」として関東にPRされていたのです。
僕はおっさんふたりでの訪問だったのでさすがにおんなじ構図で撮影することはなかったですが(嘘、本当は撮影してみたかった。話しすぎて暗くなってしまって撮影出来ずでした)、ここで撮影できる楽しみまであると思えばほんと要チェックですね!
「百年前の鯛焼き」。
昔は、こちらのお店の金型のように1つずつ型に油を敷き生地を、そして餡子、最後に生地を重ねて焼くスタイルだったそう。
鯛焼き業界では「天然物」と呼ぶそうです。逆に町中でよく見かける縦長の一気にたくさんの鯛焼きを作れるタイプの作り方を「養殖」と呼ぶそうな。この呼び方についてはこたろうさんで伺ったお話ではなく他店のブログで拝見した情報なのであしからず。
熱伝導とかで味がかわるものなのかしら。楽しみアップ。
しかしまあ良い感じの鯛グッズが充実してるなぁ。
ん??
となりの人間国宝さん(関西では絶大な人気を誇るコーナーです)も来てた!
【May'n(メイン)さんグッズの謎に迫る】
入口の引き戸上にずらりと飾られたポスターはグッズたち。
ちなみに焼いている途中で写真を撮らせてくださる店長さん。
こんなダンディーな感じやのにお店にグッズを埋めるほどのアイドル好きな・んか、意外(偏見ですね、すいません)と思っていると。
「May'n(メイン)」というアーティストさんらしいです。
マクロスFの歌を歌って一躍有名になり「アニメソングのあらたな歌姫」と言われているそうな。
世界をツアーされてたり、海外のフェスでトリも何度もされているのだとか。
SURFACEの人や奥井雅美(懐かしい!スレイヤーズ!)とのコラボもされているとのこと。
このかた「May'n 鯛焼き」で検索すると上記のサイトが登場。
鯛焼き大好きで全国の鯛焼きを紹介されておられます。
こちらの店主と鯛焼きを愛されておられるようで、記事にも書かれているので差し支えないかと思いますがプライベートでも立ち寄って鯛焼きを焼かれているそうです、ファンにはたまらないですね!あとどうでもいいですがアー写のメイクバッチリ!照明ピシャー!よりも上記サイトの雰囲気のほうが可愛い!(ほんとどうでもいい)
【ケンズ井上さん】
ケンズ井上さん「東大寺図鑑」。
なんとなくお店の雰囲気と奈良という立地などに溶け込んでおり、何気なしに見ていたのですが、このお店にやたらと詳しい知人が「これ、店長さん書かれたやつですよね?」と。
へ???
実はこちらのお店の店主「ケンズ井上」さんという方らしい!
まじかー、最初に「小太郎町」という立地から「こたろう」らしい、って書きましたがこの瞬間まで店長のお名前を「小太郎、なんだろうなぁ」と思ってましたわ!
奈良でこの「こたろう」をOPENするまでずっと東京でコピーライターとしてお仕事をされていたようです。しゃべり方が標準語だったのはそういうことなのね。
鯛焼きをするくらいだし「食」メインかな、東大寺の本を出すくらいだから「歴史」メインかな、と思いきやサイクリングがメイン仕事だったとか。
その縁で東大寺のかたと縁が出来て執筆、その時期には1年ほど奈良で暮らされてネットワークを築かれたそうです。
繋がっていく、ということを体現されておられ本当に素敵。
【奈良で鯛焼き・古民家回収】
富士5湖あたりでキャンピングカーで鯛焼きを販売する、ということもしてこられて、次のステージへ行く際に「鯛焼き」を選ばれて奈良へ来られたそう。
築80年の柱は白アリにやられている、床下浸水はある、といった正真正銘の古民家を、白アリ駆除、柱補強などを2年かけて東京と奈良を往復して完成させたそうです。
すごい。昔ながらの街並みが取り壊されていくのを寂しく眺めているだけでなく、こうやって1軒でも生まれ変わらせて、お店としていろんな人の声が響く新しい場所にするってほんとうに素晴らしいことだと思った。
※ちなみに。近く移転を考えておられるそうですよ。事情は伺いませんでしたが。駅からの距離はおそらくそんなにかわらないところを検討されてそうですが、この雰囲気を味わいたいならなるべく早く訪問されたほうが良いですよー!!※
【鯛焼き】
そんなお話をしてくださっているうちに鯛焼きが焼けてきました。
「写真撮るか?」と。みなさんもぜひ写真撮ってSNSへどーぞ。
店主さん、話の合間に「ちょっとネットで検索してみ」とか「ツイッターで見てもらったらわかるから」とかツールをばっちり使いこなせる感が満載。
まだまだお若いですが、同世代の過去の上司がろくにエクセルも使えなかったことを思うと、東京で仕事されていたから?いや個人の興味の持ち方かな、こういう年配のかたが増えていくんだろうなぁ、となんとなくワクワクしました。
2つずつ焼いてくれます。
向かい合ってる鯛、かわいいですよね。
縁起物にもなりそう。
きたー!!
羽があるのが特徴ですね。
焦げ目も手作り感があって愛おしい。
いただきます!
・・・たこ焼きの感想のようなチープな感想ですが、これぞまさに「外はカリ!中はモチ!!」です!!
なんとなく画像の記事部分で厚み、色具合からモチモチ感が伝わらないかなぁ・・・
鯛焼きでこのモチモチ感は出会った記憶がない!!
小豆は北海道産。
甘すぎない、けれどちゃんと甘い。質が良いのがわかる。
「雰囲気重視」のお店ではなく、確かに美味しい!
店主、これを4年間独学で極められたようですげーなー。逆に教科書のような凝り固まった知識を入れるところからじゃないのが良いのかな。
外カリ内モチモチ、はチェーン店のアルミと違う鉄の熱伝導(強火ガー!って出来る)だからなせるのだろうか。素材へのこだわりだろうか。正直僕のような知識のない人間にはよくわからない。
けど美味しい。
そこには待つ時間の鯛焼きへの想いなどのお話を含めた店主の「伝えていこう」という想いがエッセンスとして加わっている。
くさー!と思うが間違いなくそうで、思い出して書いているだけでちょっと泣けてきた。
【アイスコーヒー】
そんなセンチメンタルジャーニーな思いに浸りつつ「鯛焼きうめ」と思ってたら、アイスコーヒー登場。
氷が白い!!
そしてこれまた美味しい。
鯛焼きとアイスコーヒーどないかな、と思ってましたが、ええ塩梅です。
美味しくて、おかわり&家族への手土産に注文。
まずは手土産で食べてもらって近いうちに家族でくるためにネタを仕込むんだ。
いっぱい頼むとこんな感じで盛観。
職人さんのお姿!!格好良い!!
恰好良いのでもう1枚!!
(なんの作業中かはわからないです!)
持ち帰りの袋にはハンコも。かわええなー。
ちなみに店頭。
朝7時から夜10時という長時間営業。
ですが、「不定休」が曲者!!
「いつお休みされてるんですか?」と聞いたら「休みなんて俺にはないよ。ここで鯛焼き焼いてるか、どこかのイベントで鯛焼き焼いてる」とのこと!
初回に訪問しようとした際に、滋賀に行かれていたように、訪問時も「次は大阪で焼くよ」と仰られていたり各地で大人気のよう。
「お店やってるかはファンのひとがtwitterで情報発信してくれてはるからそれをチェックするようにして」とのことでしたので、皆さん訪問前に下にリンクをさせてもらうTwitterをチェックしてやってくださいませ!
こたろうさんに訪問する前には一駅離れた近鉄新大宮駅待ち合わせから下のブログ2つに訪問させていただきました。よろしければどうぞこちらもご覧くださいませ。